[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1. 準備編

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Preparation"
"lookup/準備編"へのコメント(無し)

ここでは Lookup で用いる辞書の準備項目について説明します。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.1 フリー辞書を利用する

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Free%20Dictionary"
"lookup/フリー辞書を利用する"へのコメント(無し)

Lookup ではネットワークで配布されているいくつかのフリーまたは無料の辞書を 利用することが出来ます。そのような辞書の一覧が、 辞書データベース のページにまとめられているので参照して下さい。

Lookup が標準で対応しているフリー辞書の形式は、「SDIC フォーマット」と 「dictd フォーマット」の二つです。利用する辞書に合わせて準備して下さい。

1.1.1 SDIC フォーマット   
1.1.2 dictd フォーマット   



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.1.1 SDIC フォーマット

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=SDIC%20format"
"lookup/SDICフォーマット"へのコメント(無し)

SDIC フォーマット とは、Emacs で使えるシンプルな辞書検索ソフト SDIC で採用されている行指向の辞書形式です。grep 一つで高速に検索を行なえるのが 特徴です。

SDIC 辞書の準備

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=SDIC%20辞書の準備"
"lookup/SDIC辞書の準備"へのコメント(無し)

SDIC 辞書は `.sdic' を拡張子に持つ単一のファイルからなります。 単純ゆえの柔軟性で、要求に応じて三つの検索方式が用意されています。

  1. direct 方式

    辞書を Emacs のバッファに読み込んで、直接検索を行なう方式です。 メモリを圧迫するなどのデメリットもありますが、Emacs 以外の外部コマンドを 必要としないため Windows ユーザにも手軽に利用出来るという利点があります。

  2. grep 方式

    外部コマンドとして fgrep もしくは grep を用いて 検索を行なう方式です。十分に高速で便利なため、通常はこれを利用します。

  3. array 方式

    外部コマンドとして SUFARY というソフトウェアを用いて検索を行なう方式です。 これはあらかじめ特別なインデックスを生成することで検索を高速化します。 5MB を超えるような大きなサイズの辞書を用いる場合には、こちらの利用が 有効かもしれません。

grep 方式を用いるには、外部コマンドとして fgrep もしくは grep を実行パスに置いて下さい。一般的な UNIX システムであれば 標準で附属しています。array 方式を用いるには、SUFARY をインストールして mkary でインデックスを生成して下さい。

辞書は好きなディレクトリに置いて構いません。direct 方式を用いる場合は、 Emacs 19.34 以降なら辞書を gzip などで圧縮しておくことも出来ます。 `~/.emacs' で (auto-compression-mode t) としておいて下さい。

SDIC 辞書の利用

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=SDIC%20辞書の利用"
"lookup/SDIC辞書の利用"へのコメント(無し)

SDIC 辞書は、Lookup の ndic エージェントで利用することが出来ます。 辞書を置いたディレクトリを引数にして、例えば次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndic "/usr/local/dict")))

ディレクトリに含まれる全ての `.sdic' ファイルが辞書として認識されます。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.1.2 dictd フォーマット

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=dictd%20format"
"lookup/dictdフォーマット"へのコメント(無し)

dictd フォーマット とは、DICT プロトコル(RFC 2229)に対応した 辞書サーバである dictd が独自に採用している 辞書形式です。単純かつ十分に実用的なフォーマットです。

dictd 辞書の準備

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=dictd%20辞書の準備"
"lookup/dictd辞書の準備"へのコメント(無し)

dictd 辞書は、`.index' を拡張子に持つインデックス・ファイルと、 `.dict' を拡張子に持つデータ・ファイルの二つからなります。 両方のファイルを適当な同じディレクトリに置いて下さい。

`.dict' ファイルは dictd に附属の dictzip というコマンドで 圧縮することが出来ます。詳しくは dictd のマニュアルを参照して下さい。

dictd 辞書の利用

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=dictd%20辞書の利用"
"lookup/dictd辞書の利用"へのコメント(無し)

dictd 辞書は、Lookup の ndic もしくは ndict エージェントで利用することが 出来ます。ndic では辞書の直接検索を行ない、ndict では DICT プロトコルを 用いてサーバから検索を行ないます。ndic の方がお手軽ですが、ndict の方が より高速な検索が可能です。

  1. ndic を用いる場合

    辞書を置いたディレクトリを引数にして、例えば次のように設定して下さい。

     
    (setq lookup-search-agents '((ndic "/usr/local/dict")))
    

    ディレクトリに含まれる全ての `.index' ファイルが辞書として認識されます。 先の SDIC 辞書と混在してあっても構いません。辞書を圧縮してある場合には、 dictzip コマンドを実行パスの通ったディレクトリにインストールして おいて下さい。

  2. ndict を用いる場合

    あらかじめ DICT サーバを立ち上げておいて、次のように設定して下さい。

     
    (setq lookup-search-agents '((ndict "dict-server")))
    

    DICT サーバの立ち上げについては、1.3.2 DICT サーバ を参照して下さい。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.2 CD-ROM 辞書を利用する

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=CD-ROM%20Dictionary"
"lookup/CD-ROM辞書を利用する"へのコメント(無し)

Lookup では多くの市販の CD-ROM 辞書を利用することが出来ます。利用可能な 辞書の一覧が、辞書データベース のページにまとめられているので参照して下さい。

Lookup は標準で、電子ブックや EPWING 規約に準拠した CD-ROM 書籍の利用に 対応しています。別配布の専用プログラムを用意することで、独自フォーマット の CD-ROM 辞書についても利用出来るものがあります。

1.2.1 電子ブック・EPWING   
1.2.2 独自フォーマット   
1.2.3 外字表示の設定   



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.2.1 電子ブック・EPWING

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=EPWING%20format"
"lookup/電子ブック・EPWING"へのコメント(無し)

電子ブックや EPWING 規約は、日本で一般的な電子辞書の共通規格です。 パッケージの外箱に書かれた「EBXA」とか「EPWING」といったロゴが 目印です。(以下、まとめて EPWING 辞書と呼ぶ)

EPWING 辞書の準備

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=EPWING%20辞書の準備"
"lookup/EPWING辞書の準備"へのコメント(無し)

EPWING 辞書は CD-ROM から直接検索せずとも、あらかじめハードディスクに コピーしておくことで、より便利に高速に検索を行なえます。ディスク容量に 余裕のある人は、認められた範囲内でコピーしておくといいでしょう。

このとき、太田氏作の EPWUTIL や、笠原氏作の EB ライブラリ に含まれる ebzip といったツールを用いることで、辞書のサイズを 小さく収めることが可能です(1/2 〜 1/10 程度)。詳しくは、それぞれの プログラムに附属のドキュメントを参照して下さい。

EPWING 辞書の利用

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=EPWING%20辞書の利用"
"lookup/EPWING辞書の利用"へのコメント(無し)

EPWING 辞書は、Lookup の ndeb もしくは ndtp エージェントで利用することが 出来ます。ndeb は個人での CD-ROM 辞書利用に向いており、ndtp はネットワークを 介した辞書の共有に向いています。

  1. ndeb を用いる場合

    検索を行なうための外部コマンドとして eblook が必要です。 あらかじめ入手してインストールしておいて下さい。

    もし外字を表示出来る環境にないか、外字を用いたくないという場合には、 外字置き換え設定ファイルである Appendix も入手して下さい。

    Lookup の設定は、例えば次のようにして下さい。

     
    (setq lookup-search-agents '((ndeb "/cdrom" :appendix "/your/appendix")))
    

  2. ndtp を用いる場合

    あらかじめ NDTP サーバを立ち上げておいて、次のように設定して下さい。

     
    (setq lookup-search-agents '((ndtp "dserver")))
    

    NDTP サーバの立ち上げについては、1.3.1 NDTP サーバ を参照して下さい。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.2.2 独自フォーマット

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Original%20format"
"lookup/独自フォーマット"へのコメント(無し)

現在、小学館の「ランダムハウス英語辞典」から検索が行なえるようになって いますが、まだ開発段階にあります。興味のある方は、 電子辞書オープンラボ の edict ML で尋ねて下さい。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.2.3 外字表示の設定

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Setup%20Gaiji"
"lookup/外字表示の設定"へのコメント(無し)

Lookup は CD-ROM 書籍などに含まれる外字の表示をサポートしています。 外字を表示するには、それぞれの検索エージェントで適切な設定を行なった上で、 Lookup を次のように設定して下さい。

  1. XEmacs および GNU Emacs (ver.21 以降) の場合:

    特別な準備は必要ありません。Lookup は XEmacs/Emacs の glyph の機能を利用 して、外字を一種の画像として扱います。設定は自動で行なわれます。

  2. GNU Emacs (ver. 20 以前) 及び Mule の場合:

    http://openlab.ring.gr.jp/lookup/info/gaiji.html を参考に bitmap-mule をインストールして下さい。次のいずれかの方法で準備が完了です。

    1. Lookup の起動前に bitmap-mule をロードする。

      例えば `~/.emacs' に (require 'bitmap) と書いておいて下さい。

    2. 初期化ファイルで lookup-use-bitmapt にセットする。

      この場合、実際に外字を表示する際に bitmap-mule が読み込まれます。

逆に、外字を表示させたくない場合には、変数 lookup-enable-gaijinil に設定して下さい。これはデフォルトで t となっています。



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.3 ネットワーク辞書を利用する

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Network%20Dictionary"
"lookup/ネットワーク辞書を利用する"へのコメント(無し)

電子辞書をネットワークで共有して利用したい場合は、辞書サーバを立ち上げて 検索サービスを提供するのが一つの方法です。また、インターネットには自由に アクセス出来る辞書サーバも存在し、それらにアクセスすることも可能です。

Lookup が対応している辞書サーバは、NDTP サーバDICT サーバ の二つです。ここではそれぞれについて、 サーバの紹介と Lookup の設定について説明します。

1.3.1 NDTP サーバ   
1.3.2 DICT サーバ   



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.3.1 NDTP サーバ

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=NDTP%20server"
"lookup/NDTPサーバ"へのコメント(無し)

NDTP(Network Dictionary Transport Protocol)とは、主に日本で使われている、 CD-ROM 辞書をネットワークで利用するための検索用プロトコルです。

NDTP サーバの準備

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=NDTP%20サーバの準備"
"lookup/NDTPサーバの準備"へのコメント(無し)

NDTP サーバとしては、現在 NDTPD が主に用いられています。附属のドキュメントを参照して、 インストール、及び設定を行なって下さい。

NDPTD

NDTP サーバの利用

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=NDTP%20サーバの利用"
"lookup/NDTPサーバの利用"へのコメント(無し)

例えば次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndtp "dserver")))



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.3.2 DICT サーバ

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=DICT%20server"
"lookup/DICTサーバ"へのコメント(無し)

DICT とは、RFC 2229 で定義されている辞書検索のためのプロトコルです。

DICT サーバの準備

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=DICT%20サーバの準備"
"lookup/DICTサーバの準備"へのコメント(無し)

DICT サーバとして、DICT プロジェクト により dictd が公開されています。附属のドキュメントを参照して、インストール、 及び設定を行なって下さい。

DICT サーバの利用

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=DICT%20サーバの利用"
"lookup/DICTサーバの利用"へのコメント(無し)

例えば次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndict "dict.org")))



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.4 その他の特殊な検索システム

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=Miscellaneous%20Dictionary"
"lookup/その他の特殊な検索システム"へのコメント(無し)

Lookup では他にも、次のような特殊な検索エージェントが標準で利用可能です。 好みに応じて準備を整えて下さい。

1.4.1 日本語の読みを調べる   
1.4.2 スペルチェックとスペル検索   
1.4.3 今日の運勢をチェックする   



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.4.1 日本語の読みを調べる

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=ndkks%20agent"
"lookup/日本語の読みを調べる"へのコメント(無し)

`ndkks' は、日本語の漢字の読みを調べるための検索エージェントです。漢字を 含む検索語が指定された場合、漢字かな変換プログラム KAKASI を用いてその 読みを調べます。

漢字の含まれる検索語を指定した場合、漢字かな変換プログラム KAKASI を用い てその読みを調べて表示します。

KAKASI は次のところから `kakasi-2.2.5.tar.gz'(本体ファイル)と `kakasidict.940620.gz'(辞書ファイル)の名称で入手可能です。

 
ftp://sunsite.sut.ac.jp/pub/asia-info/japanese-src/packages/

次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndkks)))



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.4.2 スペルチェックとスペル検索

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=ndspell%20agent"
"lookup/スペルチェックとスペル検索"へのコメント(無し)

`ndspell' は、Lookup でスペルチェックを行なうための検索エージェントです。 もし検索語を普通に検索して何も見付からなかった場合、スペルチェックを 行なってからもう一度再検索を試みます。

ndspell は外部コマンドとして Ispell と grep を利用しています。Ispell は 対話型のスペルチェックコマンドで、grep は言わずと知れた UNIX ツールです。 どちらも GNU の FTP サイトなどから入手可能です。

 
ftp://ftp.gnu.org/pub/GNU/

このエージェントは単独では用いずに、他の辞書と組み合わせて、例えば 次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndic "/usr/local/dict") (ndspell)))



[ < ] [ > ]   [ << ] [ Up ] [ >> ]         [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]

1.4.3 今日の運勢をチェックする

URL="https://bookshelf.jp/cgi-bin/goto.cgi?file=lookup&node=ndcookie%20agent"
"lookup/今日の運勢をチェックする"へのコメント(無し)

`ndcookie' は、検索時に cookie ファイル(引用集)から一句抜き出して表示する ための検索エージェントです。fortune プログラムと同様の働きをします。

利用出来るファイルの例としては、Emacs に附属の Zippy ファイルがあります。 次のように設定して下さい。

 
(setq lookup-search-agents '((ndcookie "yow.lines")))


[ << ] [ >> ]           [表紙] [目次] [索引] [検索] [上端 / 下端] [?]